光るミジンコを使用した環境モニタリング技術の開発

宮川 一志
(宇都宮大学 バイオサイエンス教育研究センター 准教授)

2016年5月14日土曜日

研究ブログ開設のご挨拶


はじめまして。
宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センターの宮川一志(みやかわひとし)と申します。
このたび公益財団法人国際科学技術財団のご厚意で日々の研究生活をこのようなブログという形で皆様にご紹介できる機会をいただきました。
今後も定期的に更新していければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

私の所属する宇都宮大学は、栃木県宇都宮市にメインキャンパスを構える典型的な中規模地方国立大学です。
農学部、工学部、教育学部、国際学部、地域デザイン科学部(2016年度設立)の5つの学部と、私の所属するバイオサイエンス教育研究センターなどの複数の全学施設、附属農場、演習林、そして大学院といった組織で構成されています。
大規模な大学ではなかなか難しい、教員と学生がお互い顔が見える距離で行われる教育が特色であり、自然豊かな環境で学生生活を過ごした卒業生の多くは就職後も地域に多大なる貢献をしてくれています。
お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。

私は昨年の6月より宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センターに赴任し、新しく研究室を立ち上げました。
構成メンバーはまだ私とポスドク1名、学部学生1名の3名しか居りませんが、少人数ならではのフットワークの軽さで様々な研究に取り組んでいます。
このブログを通して少しでも紹介できればと思います。

・研究紹介「ミジンコの巧みな生存戦略」
地球上で私達を取り巻く環境は様々であり、常に変化しています。
多くの生物は私達人間が想像もできない大胆な方法で、変動する環境にうまく適応して生存しています。
みなさんもよく知るミジンコも巧みな生存戦略を示す生物の一つです。

(ミジンコ)

ミジンコは沼や湖に棲む淡水動物プランクトンです。
光合成を行う植物プランクトンを食べ、水生昆虫や魚などの大きな生物に食べられるため、食物連鎖の中核を担う生態学的に重要な生物です。
ただし、ミジンコも黙って食べられる一方ではありません。
魚や昆虫などの天敵に抵抗する術を持っています。
それが「誘導防御」です。

ミジンコは、卵の時期に天敵のボウフラなどから発せられる「匂い」を感じ取ると、形を変化させ、後頭部にトゲを生やします。
トゲの生えたミジンコは天敵の口に引っかかったり扱いにくくなったりするため、生き残りやすくなります。

(ミジンコの誘導防御)


















このような天敵によって誘導される防御のことを誘導防御と呼びます。
トゲなどの防御形態を作るにはそれだけ余分なエネルギーが必要となるので、必要に差し迫られた環境でのみ防御形態を作る誘導防御は非常に優れたシステムです。

私達の研究室ではこのミジンコの誘導防御がどの様な遺伝子の働きで制御されているかを解明すべく研究を行っています。
ご興味の有る方は研究室のウェブサイトもぜひご参照ください。

研究室web site

(研究紹介マンガ)